原点とギャップの先に見つけた、自分だけの「トレーナー像」

ー皆さん本日はよろしくお願いいたします。早速皆さんの自己紹介からできればと思うので、簡単に名前、年齢、出身地、どこのエリアで活動しているかを海川さんからお願いいたします!

海川さん
海川崇陽(うみかわ たかはる)と言います。神奈川県川崎市出身の22歳です。
エリアは鶴見、横浜、川崎、蒲田を担当してます。よろしくお願いします。

伊藤さん
伊藤琉生(いとう りゅう)です。北海道浦河町出身、年齢は24歳、今は日本体育大学大学院の修士2年で研究やってます。よろしくお願いします。僕はやりたいなと思ったことは何でもやってます。要するに新しいことするのが趣味です。

横山さん
横山朋輝(よこやま ともき)と言います。東京都三鷹市出身の22歳で、駒沢大学高等学校卒業後に鍼灸の専門学校を経てトレーナーになりました。THE PERSONの先輩トレーナーからお誘いをいただいてTHE PERSONにジョインしています。

ーありがとうございます、早速 ですが、皆さんの「トレーナーの原点」について伺っていきます。当初の思っていたトレーナー像と今実際に活動していて何か違いってありますか?

伊藤さん
当時自分の中で「トレーナー」と言えば、いわゆるウェイトトレーニングを指導するストレングストレーナーのイメージでした。ですが、THE PERSONで実際に活動してみて感じるのは、アスレティックトレーナーやメディカルトレーナーのような、より医療寄りの側面に近いということです。
マイナスからゼロに戻す理学療法に近い領域というか、その点が高校生の頃にイメージしていたトレーナー像とは少し違っていましたね。もちろん僕が所属している店舗の客層もあるのかもしれませんが、「筋肉を大きくしたい」という方以上に、膝や腰に痛みを抱えているお客様が多い印象があります。

ー横山さんはどうですか?伊藤さんの話の通りな感じですか?

横山さん
僕も初めてトレーナーという存在を知ったときは、ウェイトトレーニングなどを指導するストレングス(補強・鍛錬)の役割というイメージが強かったです。
ただ、最初に所属した店舗では「医療系国家資格を持ったトレーナーが必ず1名は配属されている」という環境で、実際にも周囲の全員が何らかの医療国家資格を保有している方ばかりでした。そのため、当時は「メディカルに特化したパーソナルトレーニングなんだな」と印象がガラッと変わったのを覚えています。

海川さん
僕も伊藤さんと同じで、元々はストレングストレーナーとして中高生の部活動指導をしたり、ボディメイクに関わりたいという思いがありました。
実際にTHE PERSONに入って感じたのは、予想していた以上に姿勢改善や腰痛改善といったニーズが多いということです。メディカル要素が強い領域に関しては、正直自分自身の知識不足を感じる場面もあって、少し苦戦しているところもありますね。

伊藤さん
僕一応アスレティックトレーナー(以下AT)とCSCS(Certified Strength and Conditioning Specialist、以下CSCS、ストレングストレーナーの認定資格)を持っているのである程度カバーはできますが、自分がトレーナーとして面白みを感じるのはストレングスでガシガシやる方だと思っています。

ーその辺は海川さんと意見が合致しそうな感じですね。実際に今現場に入ってみてメディカルって必要だなって感じる場面とか多いですか?

伊藤さん
僕自身は、やっぱりメディカルの視点も必要だと感じています。「メディカル」と「ストレングス」が切り離されていること自体、あまり良くないんじゃないかと思っていて。
その両方をカバーできるトレーナーがいれば、マイナスからゼロに戻し、さらにゼロからプラスへと引き上げていく一貫したサポートができますよね。怪我の改善から、その先のさらなる目標達成まで一気通貫で関わっていける。それこそが、THE PERSONの大きな強みであり面白さなんじゃないかと思います。

海川さん
僕も伊藤さんと同じ考えで、実際にATとCSCSを取得した経緯があります。
以前、膝の痛みで運動を半ば諦めていたお客様が、セッションを重ねるうちに「来年の東京マラソンに出場したい」という新たな目標を持てるようになられたんです。最初から担当させていただいているのですが、「だんだん走れるようになってきたよ!」という喜びのお声を直接いただけた時は本当に嬉しかったですね。そうした現場での体験を通しても、やっぱりメディカルの要素は不可欠だと感じています。

ーマイナスからゼロ、ゼロからプラスっていうのはとてもいい視点ですよね。メディカルからストレングスをシームレスに、1人が全部担当できてしまうとことですよね。そもそも伊藤さんはなぜトレーナーをという職を選んだのか?

伊藤さん
高校生の頃は、単純に「知識もあって選手の人生を変えられるなんてかっこいい!」という憧れが始まりでした。当時自分自身も怪我を経験したことで「どういう仕組みで身体が治っていくんだろう」と興味を持ち、ATの勉強を始めたんです。その後、より分子レベルの代謝などに探求心が向かい、大学院へ進学して今に至ります。
将来的に研究職や大学教員を目指す道もありますが、研究だけに没頭してしまうと自分自身の存在意義が薄れてしまう感覚があって。いまは「研究は研究」「現場は現場」と領域が分断されていて、それぞれにデータや課題が溜まっている状態なんですよね。
だからこそ、その2つを橋渡しできるハイブリッドな存在になりたいんです。現場の課題を研究に活かし、研究の成果を現場へ還元できれば、研究の価値も現場の価値もどちらも上がっていく。その役割を全うすることに自分の価値を感じています。

ー横山さんのトレーナーを志した理由は?

横山さん
高校のサッカー部時代、怪我が多くてチームのトレーナーさんには本当にお世話になっていました。その頃からトレーナーという存在自体は知っていたのですが、「自分もなりたい」とまではまだ思っていなくて。
進路を決める時期になり、内部進学で大学へ行く選択肢もあったのですが、どこかで「治療家になってみたい」という想いが膨らみ、外部受験をして鍼灸の専門学校に進学しました。
将来的に鍼灸師としてのキャリアも磨いていきたいと考えていますが、同時にトレーナーという仕事を通しても学ぶことが本当に多くて。接客の面はもちろん、お客様から「身体の変化を実感できるようになったよ!」と直接喜びの声をいただけた時は、この仕事ならではの大きなやりがいを感じますね。

ー海川さんのトレーナーの原点についてお伺いさせてください。


海川さん
僕自身も大学に入ってから筋トレを始めて、大学4年生の時にフィジークの大会へ出場するために独学でボディメイクに取り組みました。自分なりに勉強した知識を実践して、当時は77kgあった体重を半年で58kgほどまで落とすことができたんです。「たった半年で人ってこんなに変われるんだ」という実感を自分の中だけで終わらせず、この経験を誰かに届ける場所があったらいいなとずっと思っていて。
最初は柔道整復師の道を考えて動いていたのですが、調べる中でタイミングよくTHE PERSONを知り、「ここなら自分の実体験や知識を一番活かせるかもしれない」と感じて自ら連絡させていただきました。

リアルな現場から挑む、価値と質の向上

ートレーナーという仕事の稼ぎの部分に関して、みんな何かしら不安とか課題感を持っているかなぁと思っているのですが、その課題ってどうすれば解決できるのか、トレーナーという職業の社会的信用を高めていくためにはどうすればいいのでしょうか。


横山さん
とにかくトレーナーの活動する場所が増えていくことが必要だと思います。例えば母数の多い「学校」という環境の中でトレーナーをやるのがいいのかなと思っていて。教育的にも子供たちに「トレーナー」という職業が見えるようになるし、トレーナーとしての価値も上がると思います。


海川さん
学校にトレーナーが常駐するというのは、コスト面などからも現実的にはハードルが高い印象を個人的に持っていて。だからこそ僕なら、トレーナーを各学校に派遣するような会社を立ち上げて、小・中・高校へ巡回・派遣できる仕組みをつくれたらいいなと考えています。
私立校ではチームにトレーナーがついているケースも多いですが、公立校だとなかなか導入できないのが現状ですよね。例えば大会前の重要な時期だけでもピンポイントで派遣できる仕組みがあれば、トレーナーの活躍の場はもっと広がるはずです。もちろん大前提として、現場に立つトレーナー自身の「指導の質」をしっかり担保することが重要になってきますけれど。


伊藤さん
僕はそもそも、トレーナーという職業自体を「国家資格」にすべきだと考えているんです。現状は民間のATやCSCSといった資格、あるいは無資格でも活動できてしまう点が、業界全体の課題だなと感じていて。
これを国家資格化し、弁護士や医師のように難易度を上げて質の高さを担保できれば、需要に対する供給が適正化されますよね。そうなれば対価や社会的評価も上がり、認知度も一気に高まるはずです。「子どもたちのなりたい職業ランキング1位」になれたら最高じゃないですか。
よくチームのメンバーとも話すのですが、僕たちは「トレーニングや身体の知見を処方すること」で対価をいただいています。でも見方を変えれば、専門家や一部の人だけが身体の改善方法にアクセスできているという「情報格差」のうえでビジネスが成り立っているとも言えるわけです。
だから僕の究極の理想は、極端な言い方かもしれませんが「トレーナーという存在が必要なくなること」。情報格差がなくなって誰もが自分の身体の扱い方を知り、「すべての人が自分自身のトレーナーであり、トレーニーでもある」という世界になれば、それが一番健康的で理想的な社会なんじゃないかと思っています。

ーTHE PERSONに入ってからの印象を伺っても良いですか?


伊藤さん
THE PERSONの魅力は、メンバーそれぞれのバックグラウンドが本当に多様なところですね。会社員経験のある人もいれば、まったく異なる業界から飛び込んできた人もいて、そこがすごく面白い部分だなと感じています。
一方で僕自身、「お互いに高め合える仲間がいる環境」を期待して入ったからこそ、もっと技術や知識の探求について熱く議論し合えるカルチャーを育てていきたいんです。みんな興味がないわけではないと思うので、技術を深めるような会話が日常的にもっと活発になればいいなと。
そうした学びへの探求心を持ったトレーナーが増えて、「今日はこの人にこれを教えてもらえるんだ!」とワクワクしながら刺激し合えるチームになれば、組織全体の質もさらに引き上がっていくと確信しています。

ー横山さんは実際に働いてみてどうですか?


横山さん
僕は会社員経験がない状態でスタートしたのですが、セッション指導だけでなく店舗運営をはじめとする幅広い業務に挑戦できる点にすごく魅力を感じています。若手のうちから多様な経験を積めるのは、本当にありがたい環境ですね。
現場で実践しながら学べるスピード感がある反面、未経験からスタートするメンバーでもより安心して力を発揮できるよう、研修やフォロー体制がもっと充実していくと嬉しいなと思っています。しっかりとした教育の仕組みを整えることができれば、未経験の仲間もどんどん活躍できるようになって、結果として組織全体の規模拡大にも繋がっていくんじゃないかと期待しています。

ー本当にそうですよね。社会人としての基礎やビジネスマナーを身につけられる環境があると、みんながより自信を持って現場に立てるようになるはず。横山さんが「ぜひ受けたい!」と思えるような充実した研修プログラムを、これから一緒に作っていきましょう!それでは、最後に海川さんどうですか?


海川さん
ポジティブな面で言えば、自分がメディカル分野の知識を補いたい時に、エリアのSlackなどを通して気軽に相談できる環境があることですね。理学療法士さんをはじめ、専門知識を持った多様な先輩方に直接質問して学べる環境は、自分にとって本当に恵まれているなと感じています。
一方で、トレーナーによってアプローチや指導内容に個性が生まれる部分もあるので、お客様に常に一貫した安心感を提供できるよう、知見の共有や標準化をもっと進めていきたいですね。また、お客様一人ひとりに合わせた質の高いカルテ記録を残すためにも、1日の業務フローの中にしっかりと記録や共有の時間を組み込んでいけると、サービスレベルもさらに向上していくと思っています。

彼らの視線の先にあるもの

ーみんなが今後どんなキャリアを描き、どう関わっていくことでTHE PERSONという組織をさらに大きく・良くしていけるか。それぞれの視点から理想やチャレンジしたいことを聞いてみたいです。


横山さん
僕はまだ新人なので、まずはさまざまな研修を受ける立場になることが多くなります。だからこそ、受講する中で感じたことや「何ができるようになったか」という成長のプロセスを、受講者側からしっかりとフィードバックしていきたいんです。
受ける側の視点を伝えることで研修プログラム自体の精度も高まりますし、将来自分が教える立場になった時にもその経験が絶対に活きてくるはずです。未経験からでも一歩ずつ確実に成長できる環境が整えば、新しく入ってくる仲間も増えて、結果として組織の拡大にも繋がっていくと思っています。

ー未経験からの成長スピードを上げていくためにも、現場からのフィードバックは欠かせないですよね。スクール事業なども展開しているからこそ、そこはぜひ磨き上げていきたい部分です。


伊藤さん
僕はプレイヤーとして現場に立つだけでなく、これまでにない面白いアイデアを出して新しいビジネスや事業を展開していく部分で貢献したいと思っています。みんなが思いつかないような視点から発想することが得意なので、自分のこの個性を活かして、THE PERSONの新たな可能性や事業の幅を広げていく方向で引っ張っていきたいですね。


海川さん
自分はゼロからアイデアを生み出すタイプというよりは、出てきたアイデアや方針に対して「どう実行し、成果を出すか」を徹底的に考えて動くタイプです。THE PERSONには多様な経験を持った先輩方がたくさんいるので、皆さんの成功体験はもちろん、過去の失敗事例や知見からも深く学び、最短距離でステップアップしていきたいと思っています。先人の経験を貴重な糧にしながら着実に実績を積み上げ、行動力でチームや会社を上に引き上げていく存在になりたいです。

ーここで少し視点を変えて、みなさんの「10年後の未来像」について深掘りしていきたいと思います。今ってAIが最適なトレーニングメニューを瞬時に生成したり、SNSのショート動画などで情報が一瞬で消費・判断されてしまう時代ですよね。タイパ(時間対効果)や効率が重視される中で、「わざわざ時間をかけて人に教わる価値」や「自分にしか提供できない対面ならではの価値」をどう創り出していくかが、これからのトレーナーに問われていると感じています。こうしたAI時代やめまぐるしい変化のなかで、みなさんはどう生き残り、どう価値を問い続けていきたいですか? 10年後の今日、自分がどんな立ち位置で、どんな挑戦や夢を実現していたいか、描いているイメージを聞かせてください。


横山さん
正直なところ、AIでフォーム分析やメニュー作成が瞬時にできてしまう時代になって、「人間のトレーナーって将来本当に必要なのかな」と不安に思う瞬間もあります。知識やデータだけならAIの方が圧倒的に早いですし、効率だけで見たら太刀打ちできない部分もあるかもしれません。
ですが、だからこそ最後は「人対人」の温かさや感情の共有が価値になると思っています。目の前のお客様の小さな変化に気づいて寄り添ったり、「横山さんがいるから頑張れる」と言ってもらえるような信頼関係は、AIには絶対に代替できません。
僕は入社するタイミングで先輩に「10年後どうなっていたいか」という話をしたことがあるのですが、今、社内の先輩方と一緒に働くなかで、まさにそうした人間としての頼もしさや温かさを深く学ばせてもらっています。だからこそ10年後は、技術や知識を超えて「この人がいるから安心できる」と思われるような頼れる存在になりたいです。そして、AI時代だからこそ光る「人の価値」を、次に入ってきた新しい仲間たちにも伝えていけるような存在になっていたいですね。


伊藤さん
この質問を受けて、AIの進化って本当に凄まじいので、自分の未来を考えると、知識を伝えることや正しく身体を動かす指導なんて、AIやロボットの方が正確にできるようになると思いました。僕のような研究者すら不要になる未来だって起こり得ると思っちゃいましたね。
うーん、ただ、そうやってすべてが効率化される世界だからこそ、最後に残るのは「人間にしか生み出せない感情や熱量」であると信じたいです。技術だけで終わるトレーナーは淘汰されますが、そこに「人間ならではの感動体験」を掛け合わせられる仕事は、時代がどう変わっても絶対に無くならないはずです。
だからこそ自分は、研究者として最新の知見や科学的根拠を深めつつ、30代半ばには自分のラボを持ちたいと思っています。そして「研究者としての正確な知見」と「人間にしかつくれない感情的価値」を融合させたビジネスを展開し、単なる金儲けではない、社会の課題を本質的に解決できる事業にどんどん挑戦していきたいですね。技術と感情の両方を扱えるトレーナーの未来は、ここからもっと面白くなると思っています。

ー研究とビジネスを掛け合わせて、社会的インパクトを生み出していくようなアプローチですね。


海川さん
僕はAIに対してネガティブな感情ばかりではなくて、むしろ「トレーナーが目の前のお客様に集中するための最強のパートナー」になれると思っています。お金の管理や事務作業、LINEでの事前連絡などをAIに自動化してもらえば、今まで以上に「お客様の身体や気持ちを考える時間」を増やせますよね。
AIがどれだけ発達しても、お客様のその日のちょっとした表情の変化や「今日はなんだか元気がないな」といった微細な温度感に気づいて言葉をかけられるのは、人間にしかできません。もし花井さん(インタビュアー)と全く同じコミュニケーション能力を持ったロボットが現れたとしても、お客様は絶対に人間である花井さんを選びますよね。ただトレーニングを『作業』として教わるだけならAIで十分ですが、セッションを通して得られる感動や充実感は、人と人との関わりの中でしか生まれないと確信しています。
だからこそ僕は、事務作業などの効率化できる部分はAIに任せつつ、自分自身は徹底的に「人と向き合うスキルと人間性」を磨いていきたいです。そして10年後には、部活動の高校生や一般の方が集える『メガジム』の立ち上げに向けて具体的な形をつくっていたいですね。大学の先生や先輩方の力も借りながら、人と人との血の通った熱量が集まるような最高の空間を、必ず自分の手で形にしたいと思っています。

ーAIやタイパが叫ばれる時代だからこそ、こうして泥臭く現場と向き合い、自らの手で「人の価値」を問い続けようとする若手の姿が本当に頼もしいですし、胸が熱くなりますね。横山さんの「人対人の信頼関係や温かさを繋ぐ力」、伊藤さんの「研究と現場、科学と感情を架け橋にする発想力」、そして海川さんの「AIを力に変えて人と徹底的に向き合う行動力」。それぞれの夢や得意分野を持ち寄ったら、ただのジムにとどまらない、とんでもなく面白くて価値ある場所が生み出せるんじゃないかと確信しました。未完成だからこそ、皆さんの可能性は無限大です。みんなが描く10年後の未来、そしてこれからのTHE PERSONの挑戦が、今から楽しみで仕方がありません!本日は本当にありがとうございました!