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正解のない時代に
“かかりつけトレーナー”として
生きていくこと

TRAINER

落合 将也Shoya Ochiai

Shoya Ochiai

目次

Be THE PERSONは「健康」や「運動」をキーワードに、THE PERSONをご利用いただいている「トレーナー」「ユーザー」「ジムオーナー」の皆さまに、生まれてからの経験、どんなことに豊かさを感じて変化してきたのかなど、サービス名でもある「たったひとりのあなた」らしさを形成する考え方や生き方を取材するマガジンです。時には自己紹介として、時には未来への宣言として、時には仲間を見つけるきっかけとして、私たちのありのままをお届けします。

今回お話を伺ったのはTHE PERSON随一の晴れ男で独特な感性を併せ持つ落合トレーナー。彼の考える「健康」やそれを支える「トレーナー」の価値について語ってもらいました。

トレーナーという“手段”で、人の人生に寄り添う

「学生の頃に野球部に所属していたのですが、野球部引退して将来を考えるようになってから、トレーナーという職業がいいなっと思ってたんです。プレーヤーをするという未来しか見えていなかったんですが、当時怪我をしたときにお世話になっていた理学療法士の方を思い出して、サポートする側の存在も改めてわかって、そっち側の方が自分に合っている気がして。」

「その選手が活躍をしたり、選手を支えて未来を見せてあげたり、その選手が幸せでいてくれたらいいなぁと思ってから、どうやったらできるようになるのかと考えていましたね。」

「どうせやるならトップでやりたいと。調べるとアスレティックトレーナーや理学療法士の資格を両方もっていると日本代表レベルを見ることができると聞いたので、理学療法士を目指して勉強するようになりました。あくまで理学療法士とアスレティックトレーナーという資格(仕事)はやりたいこと(実現したいミッション)に対しての手段でしかないので、アスレティックトレーナーや理学療法士として働きたいと思ったことが無いんです。」

―なるほど!資格という肩書を活用してお客様のなりたい未来をサポートしているわけですね!
落合さん自身がサポート側の魅力を見つけ、その道で頑張っていく、サポートしたいとなぜ思えるようになったんですか?

「一浪して大学に入ったタイミングで、せっかくなら普通の大学生活じゃないこと、違うことをやりたいと思ったんですね。大学2年のときに学生団体の話が舞い込んできて、面白そうだなと思ったので取り組むようになりました。一番最初の勉強会で取り上げたテーマが“2025問題”* だったんですよね。」

「有名な理学療法士の人たちが、「高齢者どうしていこう」「日本どうなっていくんだ」と騒いでいる中ただひとり『高齢者を支えている働く人たち大変だな』と思っていたんです。この多くの高齢者を支える働く人たちをどうにかしないとやばくない?と思っていて。そこが産業業界のスタートでしたね。」

―学生団体活動から得たもので今も大事にしている考えなどはありますか?

「みんなで何かを創る楽しさだったり、1人じゃつくれない価値があるということですかね。文化祭の究極の形みたいな。人を巻き込むこと、でかい規模をやることの面白さなどは今の活動にも通ずるところですかね。」

「意外と人を巻き込んで動くことによって、巻き込まれた側の人たちが意外と幸せになっていっているんですよね。あとからありがとうって言われたりすることが嬉しかったり。前は自分が幸せかそうじゃないかだったんですけど、周りの人たちが変化していっていることや、やりたいことをやっているのを見ていて、その環境を見ているのが幸せだったり、幸せの価値観が増えたと思います。」

“自分らしく生きる”を支えたい—落合さんのルーツと原動力

―そもそもなぜトレーナーだったのでしょうか?

「僕の考え方、生き方の軸にノブレスオブリージュ(騎士道の言葉)というものがあります。①高貴たるものの使命、②持てる者の義務、③自分の持っている能力は、それを必要としている人のためにあるという考え方です。だからこそ僕が持っているもの、自分じゃないとできないことは、健康面、フィットネス、運動からのサポートだと思っていて、マネタイズすることは苦手だけど、健康というフィールドであれば僕が活躍できることがトレーナーだったってことなんです。」

「健康面はシンプルに痛みを取る、歩けるようになる(できなかったことができるようになる)、チャレンジしてできるようになる。前から登山をやってみたかったんだよねぇ、とか、フルマラソンやってみたかったんだよねぇ、とかよく聞くんですけど、やってみたらいいと思ってるし、なんなら巻き込んで一緒にやりましょうって言ってますね。お客様の潜在的なチャレンジしたいと思っていることに取り組むきっかけになれたら嬉しいです。」

「お客様の関係値が築けていけるとお客様の想いややりたいことや身体の可能性などをコーチングの手法を使って引き出していきたい。あきらめていたことができるようになってほしかったり(あきらめてほしくない)、ほんとはやりたかったことに気付いて、それをやり続けてほしい、そこに関わることだと思っています」

―少し話は壮大になりますが、落合さんにとっての「人生の豊かさ」とは、どんなものですか?

「“豊かな人生”とは、自分がやりたいことができていること、大事な人と一緒に居れること、守れていること、育めていることだと思っています。自分が決めた人生を生きてほしいと以前から思っていて、生きたいように生きていけるようにサポートしたい。その手段(ツール)がトレーナーだったんですよね。自分の人生を決めて、決めた人生を生きること。健康という領域からそれをサポートしたい。」

「幸せの定義が令和に入って変わったと思っていて、幸せの定義を自分で決めないといけないし、正解はないし、自分で決めた幸せを信じて進んでいく、そのサポートをしていきたいんですよね、僕。正解なんてないんだから、失敗もないんだから、自分が選んだ道を正解にするしかないんだって思っています。僕に色んな考えやきっかけを下さった方々からも色んな影響を受けていますね。」

―落合さんの生き方や考え方にいたった尊敬する人ってどこで出会うんですか?

「本当に運がいいです、僕。他の人に負けないところといっても過言じゃないくらい運がいいです。異常な晴男なのと、人とのご縁が随所で必要な時に現れていて、トレーナーとして目指していた先生との出会いもそうだし、色んな所で各所に師匠がいる。各所の師匠の良いところをつまみ食いしながら今の僕が成り立ってると思っています。こういう活動の仕方いいなとか、地域の関わり方をしているトレーナーいいなとか色んな方面にアンテナを張っています。」

―情報を吸収しようとしているからこそタイミングよく現れるんですね。

「引き寄せの法則じゃないですけど、かなり意識はしています。過ごしたいライフスタイル、 “なりたい姿”を目に入るところに張り出していて、目標って達成できるものだ、願いを描き続ければ叶う、必要なことしか起きないと思っていて。

「欲しいものは手に入らないが、必要なものは手に入ると思っているし、欲しいなって思っているだけのものは無理だと思う。人生で必要なものは本当にそのタイミングで全部現れる、それを逃さない嗅覚と動き続ける能力が大事だと思っていて、チャンスをチャンスとして捕まえられるか。形を変えて現れるチャンスをチャンスとして認識して捉えられるかだと僕は思っています。」

“一生続けられる仕事”としてのトレーナー像を再定義する

―落合さんが今、社会的な課題として強く感じていることは何でしょうか?さらに落合さんやTHE PERSONとしてできることはなんでしょうか?

「まさにこの質問はTHE PERSONにいる理由に繋がっていくんですよね。今のトレーナーに関して感じている課題はトレーナーが一生続けられる仕事か、給料上がらない、環境変化に伴って仕事を辞めないといけない、あきらめなきゃいけない。特に女性はライフステージによってそういう状況になってしまうことが問題だと認識している。またトレーナーの働ける幅が狭いと思っているトレーナーが多いとも感じている。特に理学療法士になると医療や介護の環境にしかいないことも問題だと思っています。」

「ここからTHE PERSONでやる理由にもつながっていくんですけど、僕の軸でもある“ノブレスオブリージュ”を果たすとなった時に、僕の持てるものの義務というのは、 “トレーナーとして経済を回す社会を回す”こと、 “トレーナー集団で医療、社会を変えること”だと思っています。そもそも関われるフィールドが色々あって、地域にとってもかかりつけトレーナーだし、会社、家族にとってのかかりつけトレーナーが本当にいるよっていうプラットフォームが必要。これがグループパーソナル* だと思っているんです。そのトレーナーの中身や想いも底上げしないといけない、関われる幅も広げないといけない、それでトレーナーの価値を拡げて、僕自身がその最前線で楽しそうにしてしているべきだと思っている。楽しそうにしている姿を見せ続けられるロールモデルになれれば、トレーナーの経世済民モデルになると僕は思っていて、それが実現できる環境がTHE PERSONだと思って今ここにいます。」

―その問題意識が、THE PERSONとつながっていくのですね。

「はい。THE PERSONは“かかりつけトレーナー”という概念を体現できる場所なんです。地域にも、企業にも、家庭にも、“いつもそばにいてくれる存在”が必要で、その仕組みを作ることが僕の使命だと感じています。その仕組みの中核を担うのが“グループパーソナル”なんです。トレーナーが個として孤立せず、多様な人と関わりながら活躍できる。しかもお客様にとっては、もっと身近に、もっと自然に健康を届く仕組み。僕はその実現可能性に強く魅力を感じています。」

―でも、それを実現するには、トレーナー一人ひとりの中身も問われてきますよね?

「まさにそこなんです。技術や知識だけじゃなくて“どんな想いでその仕事をしているのか”が、今後はより問われるようになると思っています。だから僕は、最前線で“楽しそうに生きる姿”を見せ続けることが、すごく大切だと思っているんです。“この人、めっちゃ楽しそうにやってるな”って感じてもらえたら、それが一番のロールモデルになると思っています。僕自身が笑っていて、夢中になっていて、誰かのために動いている。そんな姿を見せられたら、きっとトレーナーという仕事に希望を持てる人が増えるんじゃないかなって。単に職業としての地位を上げるのではなく、トレーナーという存在が、医療や地域社会において”なくてはならない存在”になること。そして“誰かの人生に関わることが、社会を変える力になる”ことを証明していくことだと考えています。」

―トレーナーが社会の“インフラ”になる——そんな未来を見ているのですね。

「そうですね。そのために、僕がその一歩目を踏み出していきたいと思っています」

“かかりつけトレーナー”という生き方——その先にある、お客様との関係

―落合さんは、お客様との関わり方について「人生そのものに向き合う」とおっしゃっていましたが、それはどういう意味なんでしょう?

「トレーナーって、ただ身体のことを見ている存在じゃないと思うんです。僕にとっては、 “その人の人生を本気で考える存在”。目の前の1時間だけじゃなくて、その人の“これから”にどんな風に関われるかを、常に意識しています。だからこそ、セッションの中では”目標”のその先まで掘り下げていきます。たとえば『フルマラソンに出たい』『スパルタンレースで優勝したい』といった希望があれば、それを“達成した先に、どんな自分でいたいのか” “それが叶ったら、誰にどう思われたいのか” まで一緒に考え抜きます。」

―そこまで聞いてくれるトレーナー、なかなかいないですよね。

「たしかに、初回体験とかではあまり多くを語らないようにしてるんですけど、長く関わる方とは、がっつり聞いちゃいますね(笑)。 “その目標の奥にある、本当の想い”を聞かないと、ただのトレーニングになっちゃうので。お客様の“本音”に触れること。それが僕にとってのトレーナーとしての喜びであり、責任でもありますよね。」

そんな落合さんのもとには、若手トレーナーや新しい挑戦をしている仲間からの相談も多く寄せられます。
―相談されたとき、どんな言葉をかけるんですか?

「まずは“Good Job!”って言いますね。とにかく“やってみたこと”を称えるところから始めます。失敗?いいじゃん、って。僕、そもそも“失敗”ってあまり信じてなくて。 “辞めなければ、全部途中経過”だと思ってるんです。僕が大切にしているのは、 “答えを与える”ことではなく、 “一緒に探す”こと。アドバイスではなく、問いかけを通して、自分で決断できるように導くことなんですよね。」

―それってまさに、落合さんの生き方そのものですよね。「ノブレス・オブリージュ」に通じているというか。

「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいですね。僕の中で、ノブレス・オブリージュって、 “自分の持ってる力を、自分だけのために使わない”ってことなんです。能力も時間も影響力も、必要としてくれる人のために使いたい。だからこそ、僕は“人生を支えるトレーナー”でありたいんです」

―最後に、お客様にとって、落合さんはどんな存在でいたいですか?

「 “何でも相談していい人”ですね。『あなたの人生、僕が本気で考えていますけど大丈夫ですか?』ってくらいに(笑)。そんな存在になれたら、トレーナーとして最高だと思っています」

お客様をはじめ、トレーナーの仲間からの厚い信頼がある落合トレーナー。
落合さんが見つめる未来を一緒に見ていきたい、そう感じる瞬間でした。

Profile

落合 将也(おちあい  しょうや)
@movement__designer

1994生まれ 神奈川県海老名市出身
小学校から高校まで野球漬けの毎日。
最近はスパルタンレースとアクロヨガにハマる日々。
現在はプロ・アマ問わずに多くのアスリートをサポートしながら、世界大会の帯同やトレーナー向けの研修実施などマルチに活躍中。

【資格】
理学療法士
健康経営エキスパート アドバイザー

 

<取材・編集=花井 彩(@aaya0530)/ 写真=藤井 翔太(@efgshota)>


THE PERSONでは、より多くの人の健康に寄り添うトレーナーの仲間をいつも募集しています。

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ワード

グループパーソナル

ご友人さまなどと一緒に複数名で受講するパーソナルトレーニングサービスです。
お一人お一人に合わせてカウンセリング、測定、ストレッチ、ウォームアップ、トレーニング、クールダウンストレッチなどを当日実施致します。その他食事面の指導なども実施致します。https://lp.group-personal.the-person.com/

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